TGA801 水分、灰分、揮発分、強熱減量の熱重量分析
TGA801では、前世代のLECOマクロTGA装置のコア機能と信頼性はそのままに、パフォーマンスと堅牢性の強化を実現しています。タッチスクリーンソフトウェアプラットフォームを備えた堅牢な設計の最先端のハードウェアでは、様々な有機物、無機物、合成物質の水分、灰分、揮発分、強熱減量などの正確で高精度な熱重量分析が可能です。TGA801は、ASTM標準分析法に準拠しており、石炭、セメント、触媒、食品、飼料など、数多くの産業や用途に適用できます。
従来のマクロ熱重量分析では、ほとんどの場合、オーブン、マッフル炉、デシケーターを使用して試料重量の秤量および機器間の移動が必要で、多くの時間と労働力が必要です。TGA801では柔軟な分析条件の設定、自動化、ハードウェア機能による自動分析プロセスを実現しており、手動測定が必要なのは初期試料重量のみであるため、ラボの効率化、生産性が向上します。
Cornerstone Mobileリモートソフトウェアでは、装置から離れている間も、装置の分析バッチの進行状況、パフォーマンス、ステータスの最新情報を、スマートフォン、タブレット、またはPCを通じてユーザーに提供します。
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- 最大19個の試料を同時に自動分析可能
- 試料重量の変化量により恒量を判定する自動終点検知機能
- 最小読取0.0001gの低ドリフト内蔵型天秤により、全分析サイクルを通じて安定で高精度な重量測定を実現
- 精密な炉内昇温および設定点制御により、温度オーバーシュートを抑えた優れた温度精度を実現
- 全試料を均一に加熱するための自動回転シーケンス
- 炉内雰囲気および流量(空気、窒素、または酸素)の自動制御
- 自由度の高い分析条件設定により従来の公定法に適合した条件での測定が可能
- 炉の蓋を開状態でロックし、電源や空気圧が遮断された場合に蓋が閉じるのを防止
アプリケーション
TGA801の最適な用途には、石炭、コークス、燃焼残留物、バイオマス材料、触媒材料、土壌、鉱石材料、セラミック、石膏、建築材料、消石灰、セメント、小麦粉、製粉試料、飼料、樹脂、ポリマーがあります。
分析原理
TGA801 熱重量分析装置では、様々な有機、無機、合成材料中の水分、灰分、揮発性含有量、強熱減量(LOI)などの重量損失を測定します。制御された雰囲気下でサンプルが温度プログラムに従い加熱されるとき、重量変化は温度の関数として測定されます。多検体用にデザインされた炉設計により、最大19個のサンプルの同時分析が可能です。
分析は試料のログインと空のルツボをセットすることから始まります。空のルツボの重量が自動的に測定・記録された後、ルツボに試料を入れるようソフトウェアから促されます。すべての試料の初期重量が記録されると、設定されたプログラムに従って昇温が開始されます。測定雰囲気は酸素・窒素・空気から選択可能で、温度、昇温速度、雰囲気、保持時間はステップごとに設定できます。水分、揮発分、灰分のステップが最も一般的に使用されるため、これらの条件はソフトウェアにあらかじめ登録されています。
分析中はカルーセルが回転し続け、連続的に重量をモニターします。ルツボの位置はソフトウェアに登録されているため、セットしてあるルツボが天秤の秤量位置に来た時のみカルーセルが上下に動いて重量を測定します。保持時間は一定時間、または試料重量の変化が所定の範囲内に収束するまで(恒量)のいずれかを設定可能です。各ステップでは重量変化率(%)が記録されますが、分析条件に計算式を登録することで様々な成分の含有量が計算可能です。
定量計算やデータ保存はLECO Cornerstoneソフトウェアが搭載された外部PCにより行われます。